投資を考えたときに、おそらく一番最初に思い浮かぶ資産である「株」。
「株投資はやめた方が良い」「リスクが高い」という声をよく聞きます。
この記事では、株のリスクと、対処法について解説していきます!
「そもそも株って何?」など、株について詳しく知りたい方はこちらからどうぞ!
【株ってなに?】株式投資のメリット・デメリットを初心者向けに丁寧に解説
株は「やめとけ」どんなリスクがある?
株価の下落(価格変動リスク)
株投資では基本的に、株価が下がっているときに株を買い、上がったときに売ることで利益を出します。
しかし、もし株を売ろうとしても株価が下がってしまえば、株を売ったところで大きな利益は生み出せません。
むしろ、買ったときの株価よりも売ったときの株価の方が低ければ、利益どころか損失を出してしまいます。
売りたいときに株を売れないかも(流動性リスク)
先ほども言った通り、買った株を売ることで大きな利益を得ることができます。
しかし、自分の売りたいタイミングで株を売ることができるとは限りません。
株には売り手がいるので、当然買い手もいます。自分が売りたくなったときに誰かが絶対買ってくれるというシステムではありません。
そして、もし自分が持っている銘柄の株を買いたいと思う人が少なければ、その株を売ることは難しくなります。
例えば、もしあなたが「最近この株の株価がだんだん落ちてきているから、もっと下がってしまう前に早めに売ってしまおう!」と考えたとします。
しかし、買い手も同じように「この銘柄の株は買わない方が良いな」と考えていたら、きっとあなたが売りたい株を買ってくれないでしょう。
企業の倒産リスク(信用リスク)
倒産とは、企業が業績不振に陥ったり、会社を継ぐ人がいない場合に、会社を続けることが出来なくなるリスクです。
株を発行している企業が破産してしまうと、その企業の株に価値はなくなります。
こうなってしまえば、もうその企業の株を売ることは出来ないです。
この場合、株を買ったお金は取り戻せないので、大きな損失を被ることになります。
外国株の為替リスク
外国株というのは、外国の企業が発行する株式のことです。
外国株は基本的には日本企業の株式と同じなのですが、違う点が一つあります。それが外国為替です。
外国為替というのは、分かりやすく言えば「直接現金の輸送をせずに、異国間の通貨を交換すること」です。例えば、海外旅行に行ったとき、日本円をその国の通貨に交換してお金を使いますよね。そのことです。
そして、円と外国通貨(米ドルなど)の交換比率のことを為替相場といいます。交換比率とは、例えば1円=100ドルといったように、「1円で何ドル、もしくは1ドルで何円に交換できるのか」を表す比率です。この比率(為替相場)は変動します。
そして、この為替相場の変動が、リスクとなるのです。
外国株を売買する場合、日本円をその国の通貨に変えて外国株を買ったり、また外国株を売って得たお金を日本円に交換する必要があります。その際、為替相場の状況によって手元に残るお金の量が変わるのです。
例えば、1株の時価が10ドルの外国株を10株売ったときに手元に残るのは「10ドル×10株=100ドル」です。このとき、この100ドルを日本円に交換するとき、為替相場が「1ドル=120円」であれば、日本円で「100ドル×120円=12,000円」が手に入ります。
しかし、もし「1ドル=90円」であれば、日本円で「100ドル×90円=9,000円」しか手に入りません。
これは、外国株を買うために日本円をドルに交換するときも同じです。
このように、為替相場の状況に応じて金額に大きな差が出てしまい、ひどければ最終的に残ったお金が投資資金よりも少額になり、結果的にマイナス収支になる可能性もあるのです。これが為替リスクです。
ですが、これはあくまでも「外国株」で投資を行った場合のみに発生するリスクです。
どのような対策が必要?
いろんなタイプの株を買う
一種類の株を大量に買うのではなく、色々な種類(銘柄)の株を少しづつ買うことです。
こうすることによって、一つの企業の株が暴落したとしても、他の企業の株価が下がっていなかったり、もしくは上がっていれば、全体で見れば損失は少なく済む、もしくはプラスになることもあるのです。
このとき、違う企業の株を買うだけでなく、色々な「属性」の株を買うことをおすすめします。
例えば「グロース株(成長株)」と分類される株があります。これは、今後株価が上がることが予想される株のことで、価格が高い分、これからも株価が上がっていくことが予想される株です。
一方、バリュー株と分類される株もあります。これは、企業価値の割に株価が低めに設定されている株のことです。グロース株ほど大きな株価の上昇は見込めません。
このように、どっちの属性を持つかで、将来的に株価の動き方が変わってきます。
この二うの属性の株を買っておくことで、どちらかの属性の株の株価が下がっていたとしても、もう一つの属性の株の株価は下がっていないという現象が起こりうるのです。
こうすれば、大きな損失を防ぐことが出来ます。
様々な属性の、様々な企業の株を買っておくことが、リスク対策になるのです。
株を買うタイミングをずらす
一回で一気に買うのではなく、時間をおいて何回にもわけて株を買うことです。
買うタイミングが変われば、株価も変わります。
例えば、一株1000円の時点で「これ以上下がらないだろう!」と予想して、一気に株を10株買うより、一株1000円の時点ではとりあえず3株買っておき、900円に下がるまで待って、900円まで下がった時点でもう3株買い・・・のように買うことで、株価が高い時点で大量の株を買ってしまうことを防ぐのです。
では、最初から900円、800円・・・と、株価が下がるまで買わない方がいいのではないか、と考える人もいるでしょう。
しかし、一株1000円の状態から、本当に株価が下がるかどうかは誰にも分かりません。
そのため、「一株900円になるまで買わないでおこう」と思っていたら、いつまで経っても株価が下がらないどころか、一株1100円、1200円と、上がっていく可能性だってあります。
そうなっては、いつまでも株は買えません。
ドルコスト平均法では、あくまで「今後株価が下がっていくかもしれない株を、まだわからない状態で一気に買う」というリスクを避けつつ、かついつまでも株を買えない可能性を避けることを狙うのです。
要するに、この方法は、株価を低価格で買うことを目指しているのではなく、あくまで株価が高い時点でたくさんの株を買ってしまうというリスクを減らすことを目的としているのです。
これを、ドルコスト平均法といいます。
普段から盛んに取引されている株を買う
普段から取引量が多い、つまり普段から買いたい人が多い株を積極的に買うことで、買いたい人が少なくなるというリスクを最大限までなくすことが出来ます。
例えば、大手企業の株であれば安定しているので、普段から買いたい人は多いですし、倒産するリスクも少ないでしょう。
ただ、リスクが低い企業の株の株価は変動しずらいため、売ったときに多くの利益を得ることが難しくなります。
そのため、安定した企業の株を買うことで保険をかけつつ、多くのリターンが得られそうなある程度リスクの高い株もある程度買うことをおすすめします。
外国株を買うなら、国内株も買っておく
外国為替リスク対策であれば、国内株も買っておくことが挙げられます。
外国為替の影響で、損失が生まれそうになっても、国内株への投資である程度利益が出せていれば、損失を抑えることが出来ます。
まとめ
いかかがでしたでしょうか。
確かに株の投資にはリスクはつきものですが、リスクが大きい分、大きなリターンを生むこともできます。
皆さんもぜひ、この記事を参考にして、株を買うことを考えてみてください!
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