株式投資をする上で最も重要なことの1つになる銘柄選び。
しかし、一体どのようにして銘柄を選べば良いのでしょうか。
銘柄の主な3つの選び方を初心者向けにわかりやすく紹介します!
1: バリュー株かグロース株で選ぶ
まずは、バリュー株かグロース株で銘柄をしぼる方法があります。
バリュー株
バリュー株というのは、「本来の企業価値」よりも株価が低い状態(割安)にある株のことをいいます。
主に製造業など、実績があって安定しており、毎年確実に利益を出している企業が発行する株のことです。
そのため、バリュー株は安定しており、グロース株に比べてリスクが小さいです。
一方で、ITベンチャーのように常に新しいことに挑戦しているわけではないため、今後業績が急成長して株価が一気に上昇することはあまりありません。
結果として、低リスクで小さい利益を着実に手に入れたいという人にはバリュー株がおすすめです。
グロース株
グロース株というのは、今後の成長が期待される株のことをいいます。
具体的には、IT企業などの革新的な事業に取り組んでいる企業が発行する株が当てはまります。
今後の需要が高まることが予想される分野の企業が多いです。
そのため、バリュー株に比べてグロース株は将来株価が急上昇する可能性が高いです。
しかし、グロース株を発行する企業の多くは、まだ安定した業績を残せていないベンチャー企業が多いことに注意する必要があります。
このことから、将来株価が急上昇する可能性も高い一方、一気に下落する可能性もあります。
結果として、高リスクである代わりに将来大きな利益が期待できる株を買いたい人にはグロース株がおすすめです。
2: 分析方法で選ぶ
続いて、様々な分析を用いて銘柄を選ぶ方法があります。
トップダウンアプローチ
トップダウンアプローチとは、金利や国際情勢など、経済全体の動向を分析して、銘柄を決めていくことをいいます。
具体的には、経済全体の動向を分析することにより、今後成長していくことが予想される産業を見極めて、その産業に関わる企業が発行する株を買うといった感じです。
例えば、近年では様々なことがAIに取って代わられていることから、今後もAI分野の成長が見込まれると感じられた場合、AIに関連した事業を行っている企業の株を買います。
また、トップダウンアプローチで銘柄を選定することで、金利や為替が変動した際にも、その時点での経済状況に応じた銘柄を買うことで損失を出すことを防ぐことが出来ます。
ボトムアップアプローチ
ボトムアップアプローチとは、個別の企業を調査・分析することで、企業の将来性を判断して、投資する銘柄を選定していくことをいいます。
具体的には、企業の財務諸表を分析することで、今後も成長していくことが期待される企業の株を買います。
また、より大きな利益を出したい場合は、設立されてから間もない企業の方が、今後成長していったときの株価の伸び幅が大きいです。
しかし、この場合同時にリスクも高くなるため注意が必要です。
ボトムアップアプローチでは、このように個別企業を分析することで、投資する銘柄を選定します。
3: 株式指標を見て選ぶ
最後に、株式指標を見て銘柄を選定する方法です。
株式指標というのは、企業の状況と現在の株価を分析するための指標であり、株式指標を見ることで企業の業績などの良し悪しを判断することが出来ます。
株価収益率(PER)
株価収益率(PER)とは、株価÷1株当たり純利益で算出される数値です。
1株当たり純利益とは、当期純利益÷発行済株式数で求められ、株を1株発行するごとに企業がどれほどの利益を生み出しているのかを計る数値です。
1株当たり純利益が大きいほど、株価は割安ということになります。
そして、株価収益率においては、数値が大きいほど株価は割高(=他銘柄と比べて株価が高い)、小さいほど割安(=他銘柄と比べて株価が安い)と言えます。
一般的に、成長度合いが大きい企業ほど、大きな利益を生み出しているため、株価収益率が高いです。
そのため、株価収益率が高い企業の株(=割高な株)を買うことでより高額な配当金が手に入りますが、株価が下落したときの下落幅が大きくなる可能性があります。
一方で、株価が割安な株を買うことで、将来株価が上昇したときに売却すればより大きな利益を生み出すことが出来ます。
また、株価が低いため、万が一株価が下落したとしてもあまり大きな下落にはなりづらいです。
ですが、株価が低めなので配当金は比較的少ないことには注意が必要です。
自己資本比率(ROE)
自己資本比率は、当期純利益÷自己資本×100で算出される数値です。
自己資本というのは、資産額から負債額(=将来返済しなければならない資産)を引いたもので、要するに純粋にその企業が保有する資産(=純資産)です。
自己資本比率が高ければ、自己資本に対して大きな利益を生み出していることになるため、その企業は収益力が高く、安全な企業だといえます。
反対に、自己資本比率が低ければ、自己資本に対してあまり大きな利益を出せていないことになるため、その企業の収益力は低く、不安定な企業だといえます。
そのため、自己資本比率が高い企業が発行する株を買う方がリスクが低いです。
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