投資信託は貯金代わりになるのか？投資信託を貯金代わりにすることが難しい理由は？初心者向けにわかりやすく解説します！
投資信託とは
投資信託とは、多数の投資家から集めた資金を、投資を専門とする会社が株式や債券などの資産に投資を行うことで利益を上げる金融商品です。
投資信託の運用で得られた利益は、資金を提供してくれた投資家たちに分配されます。
投資信託のメリットは、少額での投資ができることや、簡単に分散投資ができることが挙げられます。
投資信託の利益
投資信託を運用すると、2種類の利益を得ることが出来ます。
1つ目の利益は、分配金です。
分配金とは、投資信託を保有している間に投資家に配分されるインカムゲインであり、投資信託の運用実績が良いほど分配金の金額も増えます。株式に対する配当金のような扱いとなります。
2つ目の利益は売却益であり、保有する投資信託を売却した際に、投資信託の売却金額が購入金額より大きい場合に得られる利益です。
投資信託を貯金代わりにすることが難しい理由
結論としては、投資信託を貯金代わりにすることは難しいと思われます。以下でその理由を紹介していきます。
流動性が低い
まず1つ目は、流動性の低さです。
流動性とは、金融商品の現金化のしやすさのことを表します。
現金で貯金をしている場合は、急遽お金が必要となったときにすぐに用意することが出来るため流動性は非常に高いといえます。
一方で、現金で貯金する代わりに投資信託を保有している場合、投資信託を売却して現金化するためには時間がかかってしまうため、投資信託の流動性は低いといえます。
このように、流動性という面において投資信託が現金の役割を担うことは難しいでしょう。
分配金の「再投資」
投資信託を保有していると、定期的に分配金を得ることが出来ます。
そして、分配金の扱いには「再投資」と「受取」の2種類があります。
分配金の「再投資」を選択すると、分配金は投資家に支払われずに自動的に投資に回されます。こうすることで、同じ期間の投資でもより大きな利益が期待できます(＝複利効果)。
一方、分配金の「受取」を選択すると分配金は投資家にそのまま支払われます。
このとき、分配金の再投資をすれば複利効果が期待できますが分配金を使うことが出来なくなるため、投資信託を貯金代わりにする上で分配金の再投資には注意が必要です。
元本割れをする可能性がある
投資信託は比較的リスクが小さい投資となっていますが、もちろんリスクがゼロというわけではなく元本割れをする可能性があります。
元本割れとは、投資信託などの金融商品の価格(時価)が、その金融商品を購入するために支払った金額を下回ってしまうことです。
現金を定期預金に預けている場合、金融機関が破綻しないかぎり元本割れをすることはありません。
元本割れをする可能性がある投資信託は、元本割れのリスクがほとんどない定期預金の代わりになることは難しいと考えられます。
投資信託を貯金代わりにするためのポイント
上記した通り、投資信託を完全に貯金代わりにすることは難しいと思われます。
ですが、以下で「出来るだけ投資信託を貯金代わりにする」ために重要なポイントを紹介します。
現金での貯金をしておく
まずは、ある程度現金での貯金をしておくことです。
上記した通り、投資信託には元本割れのリスクがあります。
そのため、仮にすべての資産を投資信託として保有していた場合、投資信託の運用状況に応じて資産が一気に減ってしまう可能性があります。
これを防ぐために、投資信託を貯金代わりにするとしても、ある程度の割合の資産は現金として貯金しておくことがおすすめされます。
こうすることで、万が一投資信託が元本割れしたとしても損失を小さくすることが出来ます。
リスク分散を心がける
２つ目に重要なことは、リスク分散です。
リスク分散とは、1つの資産だけに投資をするのではなく、様々な銘柄や業種、国の資産に分けて投資をすることを指します。
投資資金のすべてを1つの銘柄に投資した場合、もしその銘柄の価格が大幅に下落してしまうと大きな損失となってしまいます。
しかし、分散投資をすることでたとえ1つの銘柄の価格が急落しても、投資全体での損失を少なく抑えることが出来るのです。
そのため、投資をする上で分散投資を心がけることは非常に重要なこととなります。
投資信託は貯金代わりになるのか？
投資信託は、様々な面から現金での貯金とは性質が異なります。
しかし、上記したポイントを抑えることができれば、ある程度投資信託で貯金の役割を担わせることは可能であると思われます。
ですが、投資信託には定期預金に比べて大きなリスクがあるということには注意が必要です。
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