QYLDはやめとけというのは本当?QYLDをマスターし、投資ワールドを攻略せよ!

QYLDとは
QYLD(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF)とは、NASDAQ100指数という株価指数に連動したインデックス型のETFです。
NASDAQ100指数は、米国を代表する株式市場であるNASDAQ市場の時価総額上位100銘柄(金融セクターを除く)で構成される株価指数です。
QYLDの特徴としては、分配金利回りが高い点や、カバード・コール戦略をとって運用されている点が挙げられます。
運用会社:グローバル X
QYLDを運用するのは、グローバル Xです。
グローバル Xは、2008年に設立されたニューヨークを拠点とする上場投資信託(ETF)に特化した運用会社です。
QYLDは、グローバル X が取り扱うETFの中でも特に大きなリターンが期待できる代表的なETFとなっています。
日本では、グローバル X の知見を活かしたETF運用をするグローバル X ジャパンが市場にETFを上場させています。
連動指数:NASDAQ100指数
上記の通り、QYLDはNASDAQ100指数という株価指数に連動するETFです。
NASDAQ100(ナスダック100)指数は、米国を代表する株式市場であるNASDAQ市場の時価総額上位100銘柄(金融セクターを除く)で構成される株価指数です。
NASDAQ100指数の特徴としては、テクノロジー・情報技術系の業種が中心となっている点や、新しい企業の株式を積極的に取り入れる傾向にあるといった点が挙げられます。
また、テクノロジー関連銘柄とは、電子機器や精密機械、半導体といったような高度で最先端な技術(ハイテクノロジー)を要する事業を展開する企業の株式を指します。
QYLDの上位構成銘柄
続いて、QYLDの上位構成銘柄を見てみます(2025年9月3日時点)。
| 銘柄 | 割合 |
| エヌビディア | 9.63% |
| マイクロソフト | 8.68% |
| アップル | 8.24% |
| アマゾン・ドット・コム | 5.55% |
| ブロードコム | 5.44% |
| メタ・プラットフォームズ | 3.70% |
| アルファベット | 3.11% |
| ネットフリックス | 2.97% |
| アルファベット | 2.92% |
| テスラ | 2.81% |
ご覧の通り、QYLDを構成する上位銘柄の多くが世界トップクラスの企業であることがわかります。
QYLDのセクター比率
次に、QYLDのセクター比率を見てみましょう(2025年7月31日時点)。
| セクター名 | 割合 |
| IT | 53.93% |
| 通信サービス | 14.93% |
| 一般消費財 | 12.76% |
| 生活必需品 | 5.00% |
| ヘルスケア | 4.99% |
| 資本財 | 4.79% |
| 公益事業 | 1.49% |
| 素材 | 1.25% |
| エネルギー | 0.49% |
| 金融 | 0.37% |
このように、IT分野がQYLDのおよそ半分を占めています。
IT分野は、今後より発展していくことが予想されるため、それに伴ってQYLDの将来的な成長も期待することができます。
オプション取引とは
カバード・コール戦略について解説する前に、まずはオプション取引について紹介します。
オプション取引とは、株式などの有価証券や金融商品(原資産)を特定の日(期間内)に特定の価格(権利行使価格)で取引する権利(オプション)を売買する取引です。
オプションには以下の2種類があります。
| コール・オプション | 有価証券・商品を特定の日に特定の価格で買う権利 |
| プット・オプション | 有価証券・商品を特定の日に特定の価格で売る権利 |
オプション取引で得られる利益は以下の通りです。
| オプションを売る場合の利益 | 権利の買い手から支払われるオプション・プレミアム(オプション料)が利益となる。 |
| コール・オプションを買う場合の利益 | (権利行使時の原資産の時価)ー(権利行使価格)ー(オプション・プレミアム) ・原資産の時価よりも権利行使価格の方が低いほど、その分より安く原資産を買うことができる。 =原資産の時価が上昇するほど利益が大きくなる。 |
| プット・オプションを買う場合の利益 | (権利行使価格)ー(権利行使時の原資産の時価)ー(オプション・プレミアム) ・原資産の時価よりも権利行使価格の方が高いほど、その分より高く原資産を売ることができる。 =原資産の価格が下落するほど利益が大きくなる。 |
カバード・コール戦略とは

QYLDは、カバード・コール戦略という方法を使って運用されるETFとなっています。
カバード・コール戦略とは、オプション取引で利益を出す(コール・オプションを売ることで利益を出す)投資方法です。
コール・オプションを売る際、売り手は買い手からオプション・プレミアムというお金をもらいます。
コール・オプションを売るということは、原資産を将来売ることを決定させることになるため、原資産自体の価格の上昇による長期的なリターンというよりは、オプション・プレミアムによる短期的な利益を狙う投資方法となります。
【ステータス分析】QYLDを5つの観点別で分析

それでは、ここからはJEPQのステータス分析を行っていきます!以下の指南書を読んでから、進んでください!
【指南書】
以下の5つの項目で分析する。
★価格:ETFを購入するために必要な金額。
★分配金利回り:ETFを保有することで定期的に得られるリターン(インカムゲイン)の、価格に対する割合。高ければ高いほど、リターンは大きくなる。
★コスト:ETF保有時に支払う必要がある手数料。
★リスク:ETFを運用する際のリスク。
★運用容易度:ETFの運用がどれくらい容易かを示す。高いほど、運用しやすい。
それぞれを10点満点で評価。点数が高いほど優れている。
それでは、始めましょう!
価格 7/10点
まず、価格を見てみましょう。
QYLDの価格は、現時点で17.5600米ドル(日本円で約2,714円)となっており、かなりお手頃な価格であると言えます。
そのため、7点という高い点数を付けました。
QYLDは、初心者が少額で投資を始めるのにも適しているといえるでしょう。
分配金利回り 10/10点
続いて、分配金利回りです。
Bloombergによると、2025年9月5日時点でのQYLDの分配金利回りは12.00%となっており、かなり高い数値であると考えられます。そのため10点満点としておきました。
以下で、他の高分配ETFと分配金利回りを比較してみました(2025年9月5日時点)(Bloombergで算出された数値を使用しています)。
| ETF | 分配金利回り |
| QYLD | 12.00% |
| PFF | 6.12% |
| SPYD | 4.46% |
| BND | 3.94% |
| JEPI | 7.79% |
| HDV | 2.98% |
このように、QYLDは他のETFと比べて分配金利回りがかなり高いことが分かります。

それじゃあ、QYLDの分配金利回りはETF全体の中ではどのくらい高いの?
以下の記事で、分配利回りの高い最強ETF TOP5を紹介しているので、ぜひご覧ください!
コストの低さ 4/10点
次に、コストです。
ETFに投資をする場合、運用中に経費(手数料)を支払う必要があります。
Bloombergによると、QYLDの経費率は2025年4月5日時点で価格の0.61%となっており、これは他のETFに比べて大きい数値となっています。そのため4点としました。
以下で、他の高分配ETFと経費率を比較してみました(2025年4月5日時点)(Bloombergで算出された数値を使用しています)。
| ETF | 経費率 |
| PFF | 0.46% |
| SPYD | 0.07% |
| BND | 0.03% |
| JEPI | 0.35% |
| HDV | 0.08% |
経費率が高いと当然その分利益が小さくなってしまうため、経費率はETF投資においてとても重要な要素です。
実際、経費率の高さに応じては高リターン高コストのETFよりも中リターン低リスクのETFの方が最終的な利益が大きくなる場合もあります。
そのため、高リターンなETFだけでなく、ぜひ低リスクという面に注目して投資するETFを考えてみてください!
リスクの低さ 1/10点
続いて、リスクです。
QYLDは他のETFに比べて分配金利回りが非常に高いですが、同時にリスクも高いです。そのため、1点という低い点数をつけました。
その理由は、カバード・コール戦略にあります。
先述もした通り、カバード・コール戦略は株式などの資産を買うことができる権利(コール・オプション)を取引することによって利益を出すという方法であり、通常の投資方法よりもリスクが高くなっています。
そのため、「リターンが大きいETFには興味があるけど、リスクが高すぎるのは嫌だな…」という方にはQYLDはあまりおすすめできないETFであると考えられます。
そんな方には、長年ETFに関する記事を制作してきた私が厳選した、高い分配金利回りを維持しながらもリスクがとても低いETFを3つ紹介しておきますので、これらを参照することを強く推奨します!



運用容易度 2/10点
最後に、運用容易度です。
QYLDの運用容易度は、2点としておきました。その理由は、やはりそのリスクの高さです。
長期的な保有ではなく、あくまでも短期的に大きなリターンを狙うカバード・コール戦略では、大きな損失を生むリスクが高くなります。
そのため、購入や売却のタイミングの見極めなどが難しいと考えられます。
以下に、長期保有に向いているETFを紹介しておきます。

【結論】QYLDはやめとけは本当なのか?
では最後に、「QYLDはやめとけは本当なのか?」に対する結論をまとめます。以下は、QYLDの総合的な特徴となります。
・短期間で利益を出すことには良いが、長期的な運用に対しては疑問の余地がある
・手数料が高く、リスクも比較的大きい
結論として、短期間でのインカムゲインを目的とするのであればQYLDは適したETFといえるかもしれません。
しかしその一方で、長期的な運用や低リスクでの運用を目指している場合は、あまりおすすめできないと思われます。その理由として、比較的リスクの高いカバード・コール戦略を採用していることがあります。
それでは、長期的・低リスクな運用をしながら高いリターンを得ることができるETFはないのでしょうか。
実は、いくつか存在します。先ほども紹介しましたが、改めて厳選した3つのETFの解説記事を紹介しておくので、「長期運用・低リスクでの運用がしたい!」という方はぜひチェックしておくことを推奨します。
●低リスク&高りリターン 少しでもより安全に効率よくリターンを得たいと考えている方は、確認しておくことを推奨します!








コメント
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Very interesting details you have noted, appreciate it for putting up.