SOXLの長期保有はおすすめしない?理由や株価・配当利回り、配当金生活について解説

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SOXLの長期保有はおすすめしない?理由やSOXLの株価・配当利回りはどれくらい?配当金生活はできる?初心者向けにわかりやすく解説します!

SOXLとは

SOXL(正式名称:Direxion デイリー半導体株ブル 3倍 ETF)は、ICE半導体指数に連動した運用成果を目指すレバレッジ型のETFです。

ETFとは上場投資信託と呼ばれる投資信託の一種で、証券取引所で取引される投資信託となっています。

ETFの特徴としては、投資信託に比べて手数料が低い傾向にあることや、リアルタイムでの注文が出来るといった点が挙げられます。

ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

ICE半導体指数とは

ICE半導体指数とは、米国株式市場に上場する半導体セクターの30銘柄で構成される株価指数です。

特に現代ではAIといった技術の発展が顕著であることから、半導体に対する需要は高まっていると考えられます。

そのため、半導体セクターの銘柄には注目が集まっており、半導体セクターの銘柄で構成される指数に連動するSOXLの動向にも期待が寄せられます。

レバレッジ型ETFとは

レバレッジ型ETFとは、一定の株価指数に倍数をかけた指数に連動した運用成果を目指すETFです。

通常のインデックス型のETFの場合、一定の株価指数と同じ動きをするように銘柄の組み合わせが決定されます。

ですがレバレッジ型ETFでは、株価指数の動きの数倍の値動きを目指すため、通常のインデックス型のETFに比べて期待される利益が大きくなります。

例えば、ある株価指数が1年間で10%上昇したとき、通常のインデックス型のETFの場合だと価格は指数と同じように1年間で10%上昇することになりますが、レバレッジ2倍のETFの場合だと価格は同期間で20%上昇することになります。

SOXLはレバレッジ3倍のETFとなっているため、通常のETFの3倍の値動きが期待できます。

SOXLの株価

アメリカの大手情報サービス会社であるBloombergによると、2024年6月11日時点のSOXLの株価は53.95米ドル(日本円で約8,514円)となっています。

三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2024年6月11日 午後3時35分 現在)を使用しました。

SOXLの配当利回り

Bloombergによると、2024年6月11日時点のSOXLの分配金利回りは0.26%となっています。

これは、他の海外ETFと比較するとかなり低い水準となっています。

SOXLの配当金生活シミュレーション

続いて、SOXLで配当金生活をする場合のシミュレーションを行います。

このシミュレーションでのSOXLの分配金利回りを0.26%と想定して、投資金額による年間の分配金金額を算出します(ただし税金を考慮せず、税引前の金額とする)。

シミュレーションの結果は以下の通りです。

投資金額年間の分配金金額
100万円2,600円
500万円1万3,000円
1,000万円2万6,000円
1,500万円3万9,000円
2,000万円5万2,000円
2,500万円6万5,000円
3,000万円7万8,000円
3,500万円9万1,000円
4,000万円10万4,000円
5,000万円13万円
6,000万円15万6,000円
7,000万円18万2,000円
8,000万円20万8,000円
9,000万円23万4,000円
1億円26万円

SOXLの分配金利回りはかなり低いため、SOXLの分配金のみで生活していくことはかなり困難であると考えられます。

SOXLのメリット

大きな利益が期待できる

SOXLのメリットとしては、大きなリターンが期待できることが挙げられます。

実際、Bloombergによると、2024年6月11日時点でのSOXLの直近1年間のトータルリターン(分配金やキャピタルゲインを合計した利益)は驚異の141.21%となっています。

これはつまり、100万円をSOXLに投資した場合にわずか1年間で141万円ものリターンを得るということになります。

以下で、他の海外ETFの1年間のトータルリターンの上位例を挙げました(2024年6月11日時点)(Bloomberg参照)。

ETF1年間のトータルリターン
QQQ33.61%
QYLD12.24%
PFF9.47%
SPYD13.79%
JEPI11.99%
HDV12.93%
VTI25.53%
VIG17.80%

このように、SOXLのトータルリターンは他の海外ETFと比較してかなり大きいことが分かります。

少額投資ができる

先述した通り、2024年6月11日時点でのSOXLの株価は日本円で約8,514円となっていますが、これは他の海外ETFと比較してもかなり安い価格となっています。

仮にSOXLを長期保有する場合、まずは少額から投資を始めることが出来るということもメリットの一つとなるでしょう。

SOXLのデメリット

リスクが大きい

SOXLはレバレッジ型のETFであり、株価指数の3倍の値動きを目指します。

そのため、SOXLは通常のETFと比較して価格の上昇率が3倍となり、先述した直近1年間のトータルリターンの通り、より高いリターンが期待できます。

しかしその反面、価格の下落面では他のETFと比較して価格の下落率3倍になってしまいます

SOXLは、価格の上昇面では莫大なリターンが期待できる一方で、価格の下落面では大きな損失を出してしまうことが考えられるのです。

このことから、安全にリターンを得たいと考えるのであれば、高リスク高リターンなETFであるSOXLはあまりおすすめできない可能性があります。

配当利回りが低い

先述した通り、2024年6月11日時点でのSOXLの分配金利回りは0.26%となっており、これは他の海外ETFと比較してかなり低い水準となります。

以下で、他の海外ETFの分配金利回りの例を紹介しておきます(2024年6月11日時点)(Bloombergで算出された数値を使用しています)。

ETF分配金利回り
QYLD11.02%
PFF6.22%
SPYD3.70%
BND3.67%
JEPI7.63%
HDV3.39%
VTI1.38%
VIG1.69%
QQQ0.49%

このように、SOXLは他の海外ETFと比較して分配金利回りがかなりく、特にQYLDとは分配金利回りに約10%も差があります。

分配金利回りが特に高い米国株ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

経費率が高い

ETFを保有する場合、保有している期間に経費(手数料)を支払う必要があります。

Bloombergによると、2024年6月11日時点のSOXLの経費率は価格の0.76%となっており、これは他の海外ETFと比較して高い水準にあると言えます。

以下で、2024年6月11日時点での海外ETFの経費率の例を挙げてみました(Bloomberg参照)。

ETF経費率
QYLD0.61%
PFF0.46%
SPYD0.07%
BND0.03%
JEPI0.35%
HDV0.08%
VTI0.03%
VIG0.06%
QQQ0.20%

このように、SOXLの経費率は他の海外ETFと比較して高い水準にあることが分かります。

ETFを長期的に運用していく上で、経費率はリターンに大きな影響を及ぼす要因となるため、経費率の高さは大きな障壁となってしまいます。

SOXLよりも経費率が低い他の海外ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

【結論】SOXLの長期保有はやめたほうがいいのか?

結論として、SOXLの長期保有はあまりおすすめされないと思われます。

その理由としては、

・価格変動リスクが大きい(価格が急落する可能性がある)
・経費率が高い
・分配金利回りが低い

などが挙げられます。特に、資産の長期保有においては安定性が重要視されるため、レバレッジ型のETFであるSOXLは長期保有にはあまり向いていないと思われます。

ただし、短期的に見た場合のSOXLの価格の上昇率はかなり高いため、短期的な保有目的であればSOXLは優良なETFであると考えられます。

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