TECLはやめとけ?理由とメリット・デメリットや株価・配当利回りを解説

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TECLはやめとけ?理由やメリット・デメリットはなに?TECLの株価や配当利回りはどれくらい?初心者向けにわかりやすく解説します!

TECLとは

TECL(正式名称:Direxion デイリーテクノロジー株ブル3倍ETF)は、テクノロジー・セレクト・セクター指数という株価指数に連動するレバレッジ型のETFです。

ETFとは上場投資信託と呼ばれる投資信託の一種で、証券取引所で取引される投資信託となっています。

ETFの特徴としては、投資信託に比べて手数料が低い傾向にあることや、リアルタイムでの注文が出来るといった点が挙げられます。

ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

テクノロジー・セレクト・セクター指数とは

テクノロジー・セレクト・セクター指数は、米国の情報技術セクターの銘柄を対象とした株価指数です。

この指数は、主にソフトウェア・電子機器・半導体などの分野の銘柄が大きな割合を占めています。

構成銘柄の上位には、マイクロソフトアップルといった世界的な大企業が名を連ねており、将来的な期待が大きい指数と言えます。

レバレッジ型ETFとは

レバレッジ型ETFとは、一定の株価指数に倍数をかけた指数に連動した運用成果を目指すETFです。

通常のインデックス型のETFの場合、一定の株価指数と同じ動きをするように銘柄の組み合わせが決定されます。

ですがレバレッジ型ETFでは、株価指数の動きの数倍の値動きを目指すため、通常のインデックス型のETFに比べて期待される利益が大きくなります。

例えば、ある株価指数が1年間で10%上昇したとき、通常のインデックス型のETFの場合だと価格は指数と同じように1年間で10%上昇することになりますが、レバレッジ2倍のETFの場合だと価格は同期間で20%上昇することになります。

TECLはレバレッジ3倍のETFとなっているため、通常のETFの3倍の値動きが期待できます。

TECLの株価

アメリカの大手情報サービス会社であるBloombergによると、2024年7月6日時点でのTECLの株価は105.85米ドル(日本円で約1万7,089円)となっています。

三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2024年7月5日 午後8時35分 現在)を使用しました。

TECLの配当利回り

Bloombergによると、2024年7月6日時点でのTECLの分配金利回りは0.37%となっています。

これは、他の海外ETFと比較して低い水準となっています。

TECLの上位構成銘柄

Bloombergによると、2024年7月6日時点でのTECLの上位構成銘柄は以下の通りとなっています。

企業割合
マイクロソフト17.66%
エヌビディア16.27%
ドレイファス・キャッシュ・マネジメント(投資信託)10.01%
ゴールドマン・サックス・ファイナンシャル・スクエア・ファンズ(投資信託)4.08%
アップル3.64%
ゴールドマン・サックス・ファイナンシャル・スクエア国債ファンド(投資信託)3.64%
ブロードコム3.48%
ドレファス・トレジャリー・セキュリティーズ・キャッシュ・マネジメント(投資信託)3.11%
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ2.08%
アドビ2.01%

このように、TECLに占めるマイクロソフトの割合は非常に高くなっており、またその他の世界的大企業の銘柄も上位に入っています。

TECLのメリット

大きな利益が期待できる

TECLは、指数の3倍の値動きを目指すレバレッジ型のETFとなっています。

通常の指数連動型のETFの場合だと、対象指数が上昇した場合にはETFの価格も同じ割合で上昇することが予想されます。

一方でレバレッジ3倍のTECLの場合は、指数の3倍の割合で価格が上昇するため、同じ期間でもより効率的に資産を増やすことが出来ます。

価格がより大きく上昇することで、ETFを売却した際に得られる利益(キャピタルゲイン)がその分大きくなります。

少額投資ができる

2024年7月6日時点でのTECLの価格は1口約1万7,089 円(Bloomberg参照)となっています。

個別株を購入する場合だと、最低購入数は100単位(100株)と決められている(例外はある)ことから少額での投資が難しくなってしまいます。

一方で、ETFの場合はそれよりも少ない単位での購入が可能であることが多い(商品ごとに最低売買単位は定められている)ため、個別株と比較して少額から投資を始めることが可能となります。

TECLのデメリット

配当利回りが低い

先述した通り、2024年7月6日時点でのTECLの分配金利回りは0.37 %となっており、これは他の海外ETFと比較して低い水準となります。

以下で、他の海外ETFの分配金利回りの例を紹介しておきます(2024年7月6日時点)(Bloombergで算出された数値を使用しています)。

ETF分配金利回り
QYLD11.30%
PFF6.22%
SPYD4.88%
BND3.66%
JEPI7.03%
HDV3.44%
VTI1.40%
VIG1.95%
QQQ0.61%

このように、TECLは他の海外ETFと比較して分配金利回りがく、特にQYLDとは分配金利回りに約11%も差があります。

分配金利回りが特に高い海外ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

経費率が高い

ETFを保有する場合、保有している期間に経費(手数料)を支払う必要があります。

Bloombergによると、2024年7月6日時点でのTECLの経費率は価格の0.94となっており、これは他の海外ETFと比較して高い水準にあると言えます。

以下で、2024年7月6日時点での海外ETFの経費率の例を挙げてみました(Bloomberg参照)。

ETF経費率
QYLD0.61%
PFF0.46%
SPYD0.07%
BND0.03%
JEPI0.35%
HDV0.08%
VTI0.03%
VIG0.06%
QQQ0.20%

このように、TECLの経費率は他の海外ETFと比較してかなり高い水準にあることが分かります。

ETFを長期的に運用していく上で、経費率はリターンに大きな影響を及ぼす要因となるため、経費率の高さは大きな障壁となってしまいます。

TECLよりも経費率が特に低い他の海外ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

価格下落リスクが大きい

TECLはレバレッジ型のETFであるため、通常のETFよりも大きなリターンが期待されます。

しかしその反面、価格の下落面では他のETFと比較して価格の下落率3倍になってしまいます

TECLは、価格の上昇面では大きなリターンが期待できる一方で、価格の下落面では大きな損失を出してしまう可能性があるのです。

このことから、安全にリターンを得たいと考えるのであれば、高リスク高リターンなETFであるTECLはあまりおすすめできない可能性があります。

【結論】TECLはやめとけ?

結論としては、長期的に保有する場合はあまりおすすめされないと考えられます。

TECLはレバレッジ型ETFであるため、価格の上昇面では通常のETFよりも大きなリターンが期待できる一方で、価格の下落面ではより大きな損失を出す可能性があります。

長期保有をする場合であれば、TQQQのような高リスク高リターンなETFではなく、よりリスクが低く安定したETFの方が適していると考えられます。

反対に、価格の上昇を予想して短期間大きなリターンを得たい場合においては、TECLは良い選択肢の一つになり得るでしょう。

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