TLTの買い時はいつ?3つのポイントと株価・配当利回りや配当金生活について解説

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TLTの買い時はいつ?株価や配当利回りはどれくらい?配当金生活はできる?TLTのメリット・デメリットなどを初心者向けにわかりやすく解説します!

TLTとは

TLT(正式名称:iシェアーズ 米国国債20年超ETF)は、ICE U.S. Treasury 20+ Years Bond Indexという指数に連動するインデックス型の債券ETFです。

ETFとは上場投資信託と呼ばれる投資信託の一種で、証券取引所で取引される投資信託となっています。

ETFの特徴としては、投資信託に比べて手数料が低い傾向にあることや、リアルタイムでの注文が出来るといった点が挙げられます。

ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

ICE U.S. Treasury 20+ Years Bond Indexとは

ICE U.S. Treasury 20+ Year Bond Indexは、残存期間が20年を超える米国財務省証券で構成される指数です。

この指数の特徴としては、残存期間が20年を超えるいわゆる米国の超長期国債で構成されていることにあります。

そのため、TLTは米国の超長期国債に投資をするETFであるということになります。

超長期国債の特徴としては、ボラリティ(価格変動の度合い)やリターンが短期国債と比較して高いことなどが挙げられます。

TLTの株価

まずは、TLTの株価を見てみます。

2024年7月9日時点でのTLTの価格は92.7600米ドル(日本円で※約1万4,979円)となっています(Bloomberg参照)。

三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2024年7月9日 午後2時5分 現在)を使用しました。

TLTの配当利回り

次に、TLTの分配金利回りを確認します。

2024年7月9日時点でのTLTの分配金利回りは3.77%となっています(Bloomberg参照)。

TLTが債券で構成されるETFであることを考慮すると、なかなか高い分配金利回りだと考えられます。

TLTの配当金生活シミュレーション

続いて、TLTの分配金で配当金生活をする場合のシミュレーションを行います。

このシミュレーションでのTLTの分配金利回りを3.77%と想定して、投資金額による年間の分配金金額を算出します(ただし税金を考慮せず、税引前の金額とする)。

シミュレーションの結果は以下の通りです。

投資金額年間の分配金金額
100万円3万7,700円
500万円18万8,500円
1,000万円37万7,000円
1,500万円56万5,500円
2,000万円75万4,000円
2,500万円94万2,500円
3,000万円113万1,000円
3,500万円131万9,500円
4,000万円150万8,000円
5,000万円188万5,000円
6,000万円226万2,000円
7,000万円263万9,000円
8,000万円301万6,000円
9,000万円339万3,000円
1億円377万円

TLTのメリット

破綻リスクが低い

TLTは米国の超長期国債を対象としたETFとなっていますが、国債は一般的に金融資産の中でトップクラスにリスクが低いとされています。

その理由としては、国債の発行体が国であるからです。

国が破綻するリスクは一般企業と比較してはるかに低いと考えられます。そのため、一般企業が発行する株式や債券に比べて、途中で国債を換金出来なってしまう可能性がとても低いのです。

このことから、TLTは株式のみで構成されたETFと比較するとリスクが低いと考えることが出来ます。

デフレ時に価格が上昇する

一般的に、株式と債券の価格は逆の動きをすると言われています。

株式の価格(株価)は、インフレ時に上昇し、デフレ時に下落します。

ところが債券の価格は、インフレ時に下落し、デフレ時に上昇します。

この理由としては、市場金利の動きが関係しています。以下がその仕組みを説明したものになります。

インフレ時    景気が上昇を迎える→過度に上昇した景気を抑制しようとする→お金の動きを抑制するために金利を引き上げる(金融引き締め)→新たに発行される債券の方が利回りが高くなるため、現在保有している債券の価格が下落する
デフレ時景気が下落を迎える→過度に下落した景気を活発化させようとする→お金の動きを促進するために金利を引き下げる(金融緩和)→新たに発行される債券の方が利回りが低くなるため、現在保有している債券の価格が上昇する

このため、仮に米国株と同時に米国債を保有していた場合、米国のデフレ時に保有する米国株の価格が下落したときに米国債の価格は上昇するため、資産の減りを小さくすることが出来ます。

債券ETFにしては配当利回りが高い

先述した通り、国債は株式などと比較してリスクが低い金融資産と考えることが出来ます。

しかし、その一方で国債の利回りは株式の配当利回りよりも低い場合が多いです。

ですがTLTは、株式で構成されるETFと比較しても遜色ない水準の高い分配金利回りを誇っています。

以下で、他の海外ETFの分配金利回りの例を紹介しておきます(2024年7月9日時点)(Bloomberg参照)。

ETF分配金利回り
QYLD11.28%
PFF6.23%
SPYD4.86%
BND3.66%
JEPI7.04%
HDV3.44%
VTI1.40%
VIG1.95%
QQQ0.61%

このように、TLTは一般的に株式よりもリスクが低いとされる国債に投資するETFでありながらも、分配金利回りでは株式に投資するETFに匹敵するほどの高さとなっています。

TLTよりも分配金利回りが特に高い海外ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

TLTのデメリット

ボラリティが高い

ボラリティとは、価格変動の度合いの大きさのことです。

価格変動の度合いが大きい場合、ボラリティが大きいと表現します。反対に、価格変動の度合いが小さい場合は、ボラリティが小さいと表現します。

TLTが投資対象とするような国債は、ボラリティがとても大きいです。

なぜなら、TLTに含まれる国債は残存期間が20年を超える超長期国債であり、満期まで保有する期間がとても長いため、その分景気の動きの影響を大きく受けるからです。

ボラリティが高いと、デフレ時に価格が上がりやすくなる反面、インフレ時に価格が下がりやすくなってしまうというデメリットがあります。

為替リスクがある

為替リスクとは、為替レートを用いて異なる通貨同士を交換する(=為替をする)際に生じるリスクのことです。

例えば、ETFを構成する債券が米国債であった場合、利息や償還益をドルで受け取るとに交換する必要があります。この場合、為替レートの状況に応じて以下のようなことが起こります。

・利息や償還益をドルで受け取るとき=ドルを円に交換する
円安ドル高の場合、同じドルでもより多くの円と交換できる
 円高ドル安の場合、同じドルでもより少ない円としか交換でない

このため、外国債で構成されるETFには為替によって損失を出してしまうリスクがあります。

TLTは米国債で構成されるETFであるため、このような為替リスクがあることに注意する必要があります。

TLTの買い時はいつなのか?

一般的に、国債の買い時は以下の時期であると考えられます。

・景気がデフレに向かいそうなとき
・金利がこれから引き下がりそうなとき
・政治・経済状況が不安定になりそうなとき

先述した通り、景気がデフレのとき金利が引き下げられたときに債券の価格は上昇します。

また、国債の発行体である国の政治・経済状況が不安定になることが予想されるとき、投資家たちはより安全な資産である国債を購入しようとすることで国債の需要が上がり、価格が上昇します。

TLTは米国債で構成されるETFであることから、以上のことが予想されるタイミングでTLTを購入することでより大きなリターンを得ることが出来ると考えられます。

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