FIREはやめとけと言われる理由はなに?FIREを成功させるために必要なことは何なのか?初心者向けにわかりやすく解説します!
FIREとは?
FIREというのは、「早期リタイア」「経済的自立」を意味する言葉です。
具体的に説明すると、若いうちに働いて稼いで貯金したお金を元本として、株などの資産運用で得られる利益(配当金や売却益)をもとに生活していくという生き方のことです。
価値観の多様化が進む近年において、FIREという生き方はますます話題に上がることが多くなっています。
FIREはやめとけ!と言われる理由5選
仕事を定年前に退職して資産運用だけで生活していくFIREは、一見理想的な生き方のように感じられるかもしれません。
しかし、FIREはやめとけという意見を目にすることも少なからずあります。一体なぜでしょうか。
以下で、FIREはやめとけと言われる理由を5つ紹介します。
資産形成が難しい
FIREを行うためには、それまでに働いて十分な資産を形成する必要があります。
しかし、FIREをするために必要な資産額はかなり大きいものとなります。
一般的に、ある程度のゆとりを持ってFIRE生活を送るためには1億円ほどの資産が必要になると考えられています(FIRE時の年齢によって個人差あり)。
さらに、仮に50歳でFIREをする場合は新卒から約28年間で資産形成をする必要があるように、資産形成にかける期間もかなり限られてしまいます。
このことから、FIREに向けた資産形成の難しさが、FIREはやめとけと言われる理由の1つに挙げられます。
4%ルールの継続が困難である
4%ルールというのは、資産運用額の4%以内の金額で一年間を生活することで、運用する資産額を減らすことなく生活していけるという理論です。
アメリカの一般的な株(米国株)の価格(株価)の上昇率がおよそ7%であり、米国の物価上昇率が3%ほどであることから、仮に資産のすべてを米国株で運用していた場合、年間で資産が資産運用額の4%(7%ー3%=4%)分増えるという風に計算されます。
そのため、この年間で得られる米国株からの収益(資産運用額の4%分の金額)だけで1年間を生活することで、理論上は元手の資産を減らすことなく生活していくことが出来るのです。
しかし、この4%ルールを維持することは難しいと考えられます。
その理由としては、確実に米国株が成長し続けるわけではないということや、長期間の資産運用で利益を上げ続けるためにはかなりの投資スキルや経験が必要になることが挙げられます。
保険料の負担額が増える
日本国民は全員医療保険に加入しなければならず、医療保険には「健康保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」の3つの種類があります。
企業の従業員(会社員)や役員とその被扶養者は健康保険に加入し、自営業者や無職者・学生・フリーランスなどは国民健康保険に加入します。
後期高齢者医療制度には、75歳以上もしくは65歳以上で障がいを持っている人が加入します。
このとき、健康保険の場合は保険料を被保険者と会社で折半する一方で、国民健康保険の場合は保険料は被保険者が全額負担します。
つまり、会社をやめてしまうと支払う保険料が単純計算で2倍になってしまうのです(ただし、保険料は都道府県によって異なる)。
このように、FIREをしてしまうと保険料の負担額が増えてしまうというデメリットがあります。
孤独感
会社に勤めていれば毎日のように職場で同僚に会う機会があるため、他人との交流がなくなることはないです。
しかし、資産運用は一人で完結するため、FIRE後において基本的には他人と会う機会が無くなります。
さらに、親しい友人や恋人が会社に勤めている場合、彼らに頻繁に会うことも難しくなります。
このことで、FIRE後の生活で孤独感を感じてしまう可能性があるのです。
FIREを目指すのであれば、FIRE後にどのように人との交流を保つのかを考えておいた方が良いのかもしれません。
万が一のリスク
FIREをしてしまうと、万が一のリスクに対処することが難しくなる可能性があります。
FIREをする場合、将来の生活費を逆算して必要な金額の資産形成をします。
しかし、例えば何らかの病気やケガの影響で高額な治療費や入院費が必要になった際、当初の計画よりも支出が大きくなってしまいます。
この場合、資産の元手が減ってしまい想定よりも資産運用によるリターンが小さくなってしまったりするなど、資産が不足する事態につながりかねません。
このように、FIREをする場合は万が一のリスクによる支出の増加に注意する必要があります。
FIREを成功させるために気を付けるべきことは?
次に、FIREを成功させるうえで気を付けるべき点を2つ解説します。
将来の支出計画を入念に立てる
FIREを目指すのであれば、死ぬまでに必要な金額を入念に計算しておくことが最重要となります。
先述した通り、資産運用で確実に利益を上げ続けることは簡単ではありません。
また、万が一の事態が起きた際に想定外の大きな支出が必要になることも考えられます。
そのため、単純に必要な生活費だけを想定するのではなく、不測の事態が起きた場合でも十分な対応が出来るような資産計画を立てることが大切になるでしょう。
現金での貯金をある程度しておく
繰り返しになりますが、資産運用で想定通りのリターンを出し続けることは容易ではありません。
そのため、ある程度現金での貯金をしておくことが良いかもせれません。
こうすることで、たとえ金融資産の価格が下落してしまったとしても、現金で貯金している分は守られます。
そのため、現金である程度の資産を保有することをリスクヘッジとすることも考慮するべきでしょう
FIREにおすすめの資産運用
最後に、FIREにおすすめの資産運用を3つ紹介しておきます。
投信信託
投資信託とは、多数の投資家から集めた資金を、投資を専門とする会社が株式や債券などの資産に投資を行うことで利益を上げる金融商品です。
投資信託の運用で得られた利益は、資金を提供してくれた投資家たちに分配されます。
投資信託のメリットは、少額での投資ができることや、簡単に分散投資ができることが挙げられます。
ETF
ETFとは、上場投資信託とよばれる投資信託の一種となります。
ETFは、その名の通り上場しているため証券会社で取引をすることが出来ます。
ETFの特徴としては、リアルタイムでの注文が出来ることやコストが低いといったことが挙げられます。
ETFについては以下の記事で詳しく解説しています。
不動産投資信託(J-REIT)
不動産投資信託とは、多数の投資家から集めた資金を不動産などの投資に回し、そこで得られた賃貸収入や売買益を投資家に分配する金融商品です。
仕組みは、株式や債券などを取り扱う通常の投資信託と同じです。
不動産投資信託では、ETFと同じように購入時手数料や信託財産留保額はかからないためおすすめです。
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