SPLGとVOOの違いについて解説!SPLGにデメリットはあるのか?両者を比較して違いをわかりやすく解説します!
SPLGとVOO
まずは、SPLGとVOOの簡単な情報を比較します。
SPLG | VOO | |
正式名称 | SDPR ポートフォリオ S&P500 ETF | バンガード・S&P500 ETF |
運用会社 | ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ | バンガード |
対象指数 | S&P500 | S&P500 |
SPLGとVOOは運用会社が異なりますが、どちらもS&P500という株価指数に連動するETFとなっています。
S&P500について
S&P500は、ニューヨーク証券取引所およびNASDAQ(米国の代表的な株式市場)に上場している企業のうちの、代表的な企業の株式約500銘柄で構成される株価指数です。
S&P500は米国株式市場の大型株のパフォーマンスを表すことを目指しており、構成銘柄の時価総額を基に算出されます。
海外ETFにはS&P500に連動するものが数多く挙げられ、S&P500は米国を代表する株価指数であるといえます。
SPLGとVOOの基本データ比較
続いて、SPLGとVOOの基本データを比較していきます。
以下で用いるSPLGとVOOの情報は、すべて以下の公式サイトを参照しています(2024年9月16日時点)。
・STATE STREET GLOBAL ADVISORS SPDR® ポートフォリオ S&P 500® ETF
・Vanguard VOO Vanguard S&P 500 ETF
価格
最初に、両者の1口当たりの価格を比較します。
銘柄 | 価格(※日本円) |
SPLG | 65.73米ドル(約9,245円) |
VOO | 516.57米ドル(約7万2,656円) |
※三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2024年9月17日 午後8時35分 現在)を使用しました。
ご覧の通り、1口当たりの価格はSPLGの方がVOOよりもかなり低く設定されています。
SPLGとVOOの売買単位はどちらも1口となっているため、SPLGの方がより低額から投資をすることができます。
分配金利回り
次に、分配金利回りを比較します。
銘柄 | 分配金利回り(30日SEC利回り) |
SPLG | 1.26% |
VOO | 1.26% |
30日SEC利回りとは、過去30日間のインカムゲインから費用等を差し引いて、その値を1口当たりの基準価格で割った値を示します。
現時点においては、SPLGとVOOの30日SEC利回りは同値となっています。
ですが、どちらもETFの利回りとしてはあまり良い水準であるとはいいがたいです。例として、QYLDというETFの分配金利回りは現時点で11.93%となっており、かなり高い水準であることが分かります。
高分配ETFについては以下の記事で解説しています!
コスト
続いて、コストです。
ETFを保有する場合、経費と呼ばれる手数料を支払う必要があります。また、ETFの価格に対する経費の割合を経費率といいます。
銘柄 | コスト(経費率) |
SPLG | 0.02% |
VOO | 0.03% |
コスト面では、両者にあまり大きな差はないと考えられます。
また、どちらのコストもETFの中ではかなり低い水準を保っています。
リスク分散効果
リスク分散とは、1つの銘柄だけに投資をするのではなく、様々な業種、国の銘柄に分けて投資をすることを指します。
ETFへの投資でリスク分散をすることで、たとえ1つの構成銘柄の価格が急落したとしても、ETF全体での価格下落率を小さく抑えることが出来るのです。
銘柄 | 構成銘柄数 |
SPLG | 503 |
VOO | 504 |
どちらもS&P500に連動するETFであることから、基本的には構成銘柄数に差はありません。
どちらもS&P500を構成する約500銘柄に少額投資するため、リスク分散効果は比較的高いと考えられます。
SPLGとVOOはどちらの方はおすすめ?
では、SPLGとVOOではどちらの方がおすすめなのでしょうか。
結論としては、どちらがおすすめかどうかを決めることは難しいです。
その理由としては、どちらもS&P500をベンチマークとすることから分配金利回りや構成銘柄数・パフォーマンス、それに加えてコストにもほとんど差がないことが挙げられます。
ですが、1口当たりの価格はSPLGの方がかなり低く設定されていることから、少額で投資をしたい方にはSPLGの方がおすすめされるでしょう。
その他の判断材料としては、両者の運用会社の違いなどが挙げられます。
SPLGとVOOに投資をする際に気を付けるべきこと
SPLGとVOOに投資をする際に気を付けるべきことを紹介します。
為替リスク
為替リスクとは、為替相場の変動によって、外貨建て資産の円換算時の価値が上下するリスクを指します。
為替相場が円安に進行すると、外貨建て資産の円換算時の価値は上昇します。
反対に、為替相場が円高に進行すると、外貨建て資産の円換算時の価値は下落します。
円以外の通貨で取引される資産に投資をする場合は為替リスクが伴うため、注意が必要です。
SPLGとVOOはどちらも米ドルで取引されるため、売買する際には為替リスクが伴います。
S&P500に連動するETF紹介
最後に、今回の記事で紹介したSPLGとVOO以外で、S&P500に連動するETFをいくつか紹介しておきます。
JEPI
JEPIの特徴は、S&P500の構成銘柄である米国株式だけでなくオプションにも投資をする点です。
JEPIの分配金利回りも現時点で8.13%とかなり高くなっています(Bloomberg参照)。
SPYD
SPYDは、S&P500の構成銘柄のうち上位80銘柄にしぼって投資をするETFです。
そのため、S&P500全体に連動するETFに比べて高いリターンが期待できます。
SPXL
SPXLは、S&P500の値動きの3倍の運用成果を目指すレバレッジ型のETFです。
レバレッジ型のため、通常のインデックス型のETFよりも大きなリターンが期待できます。
SPY・IVV
SPYとIVVは、どちらもS&P500の約500銘柄に投資をします。
以上の記事では、SPYとIVVにVOOを加えて、S&P500に連動する3つのETFを比較し違いについて解説しています。
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