PFFDのデメリットはなにか?特徴や投資をする際の注意点を解説

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PFFDに投資をするデメリットはあるのか?PFFDの特徴や投資の際の注意点などについてわかりやすく解説します!

この記事のポイント
・PFFDは米国の優先株に広く投資をするETF
・PFFDには分配金が高い&安定したインカムゲインが期待できる
・PFFDにはデメリットもいくつか存在する

PFFDとは

PFFDは、Global X Japanが運用するETFで、正式名称をグローバルX 米国優先証券 ETFといいます。

Global X Japanは、2008年に米国のニューヨークで設立されたETF専門の運用会社である「Global X」の知見を活かして日本で設立されたETF運用会社です。

PFFDは指数連動型のETFで、ICE BofAML・ダイバーシファイド・コア・米国優先証券・インデックスという指数に連動するように運用されます。

以下で、PFFDのメリットやデメリットおよび注意点などについて詳しく解説していきます。

また、ETFについて知りたい方はこちらの記事をどうぞ!

ICE BofAML・ダイバーシファイド・コア・米国優先証券・インデックスについて

ICE BofAML・ダイバーシファイド・コア・米国優先証券・インデックスは、米国市場に上場する優先株を幅広く対象とした指数です。

優先株とは、配当金や企業の残余財産を普通株よりも優先的に受け取ることができる権利を持つ株式です。

このことから、優先株は普通株と比較して安定したリターンが期待できるとされています。

PFFDはこの指数に連動するめ、PFFDは米国の優先株に広く投資をするETFとなります。

PFFDのデータ

続いて、PFFDのデータを見てみます(「GLOBAL X PFFD グローバルX 米国優先証券 ETF」(2024年10月1日時点)を参照)。

価格20.85米ドル(※¹日本円で約3,049円)
分配金利回り5.93%
経費率0.23%
保有銘柄数※²211

以下で、このデータを踏まえた上でPFFDのメリットとデメリットを紹介していきます。

※¹三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2024年10月2日 午後11時5分 現在)を使用しました。

※²「PFFD-factsheet-JPN-1.pdf」を参照。

PFFDのメリット

まずは、PFFDのメリットを紹介します。

分配金利回りが高め

PFFDの分配金利回りは6.13%となっており、ETFの中でも高い水準であると考えられます。

ETFに投資をする際の利益には、運用中に得られる利益であるインカムゲインと、ETFを売却した際に得られる利益であるキャピタルゲインの2種類があります。

分配金はこのうちのインカムゲインに当たるものです。

そのため、ETFを運用しながら高い利益を得たい投資家にとってPFFDはおすすめであるということができます。

PFFDの他に分配金が高い海外ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!特にQYLDとJEPQの分配金利回りは10%を超えるため必見です。

優先株だから安定している

先述した通り、PFFDは米国の優先株に幅広く投資をします。

優先株は、配当金の受け取りや残余財産の分配において普通株よりも優先的な地位を持ちます。

仮に企業の業績が悪化して株主に配当金を支払うことが困難になってしまった場合であっても、優先株を保有していれば優先的に配当金を得ることができます。

また、業績悪化などの原因で企業が破綻してしまった場合においても、企業の残余財産を優先的に分配してもらうことができます。

このように、優先株に投資をする場合は普通株に投資をする場合と比較してリターンが安定するとされています。

PFFDのデメリット

コストが高め

ETFを保有する期間は、経費と呼ばれる手数料を支払う必要があります。

PFFDの経費率(ETFの価格に対する経費の割合)は0.23%となっており、これはETF全体で考えると比較的低い水準であると捉えることもできます。

しかし、海外ETFの中には経費率が0.03%ほどであるものも存在することから、コスト面で特に優れているというわけではありません。

経費は、大きな金額を投資する場合は特にリターンの大きな障壁になってしまうため、ETF選びにおいては十分に注意する必要があります。

コスト面で特に優れているETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください!

分散投資効果が低い

分散投資とは、1つの銘柄だけに投資をするのではなく、様々な業種、国の銘柄に分けて少額づつ投資をすることで、投資資産全体での値動き幅を抑えることを指します。

分散投資は、資産価格の大幅な下落リスクを抑えることにつながる非常に重要な要因ですが、一般的に投資銘柄数が多いほど分散投資効果が高いとされています。

PFFDの場合だと構成銘柄数は201となっていますが、これはあまり多いとはいえません。

実際、S&P500に連動するETF(SPY、SPYDなど)は約500銘柄で構成されますし、株式市場全体をカバーするETFであるVT、VTIの構成銘柄数はそれぞれ約8,000銘柄約4,000銘柄となります。

そのため、PFFDに投資をする際は分散投資に意識をする必要があります。

VT、VTIについては以下の記事で解説しています。

複利効果が得られない

PFFDは、ETFの分配金が再投資されずに毎月株主に配分される毎月分配型のETFです。

毎月分配型の場合、毎月一定のインカムゲインを得ることができることから、日頃から投資利益を利用したい投資家にとってはとても良いと考えられます。

一方で、分配金が再投資されないと投資における複利効果が得られないため、再投資型のETFよりもリターンが小さくなってしまうことが予想されます。

このことから、PFFDは効率的に資産形成をしたい投資家にはあまりおすすめできない可能性があります。

構成銘柄に偏りがある

以下は、PFFDの構成銘柄を業種別に示した表になります。

業種割合
金融73.17%
公共事業10.57%
通信サービス6.46%
不動産4.25%
一般消費財2.76%
素材1.65%
資本財0.81%
ヘルスケア0.33%

※「PFFD-factsheet-JPN-1.pdf」を参照。

以上の表を見ると、PFFDの構成銘柄が金融セクターに大きく偏ってることが分かります。

この場合、仮に金融業界で何か重大な事態が発生し、金融業界の企業の株価が大きく下落してしまったときに、PFFDの価格もそれに応じて大幅に下落する可能性があります。

このように、構成銘柄が1つのセクターに偏ってしまっている場合、ETF自体の価格がそのセクターの景気の影響を大きく受けることになるため、状況によってETFの価格変動が不安定になることが予想されます。

PFFDは優先株に投資をするため普通株と比較してリターンは安定すると考えられますが、構成銘柄の偏りには留意しておく必要があるでしょう。

PFFDに投資をするべきではないのか?

では、PFFDに投資をするべきではないのでしょうか。

結論として、一概にPFFDに投資するべきではないと言い切ることはできませんが、投資家によってはあまりおすすめできない場合があると考えられます。

以下で、PFFDをおすすめできる投資家とそうでない投資家の特徴をまとめました。

・PFFDをおすすめできる投資家の特徴
 米国の優先株に投資をすることで安定したインカムゲインを得たい
・PFFDをあまりおすすめできない投資家の特徴
 大きなキャピタルゲインを得たい
 1つのETFに投資をするだけで分散投資をしたい

繰り返しになりますが、PFFDは米国の優先株に投資をするため、普通株と比較して安定したリターンを得ることができると考えられます。

一方で、複利効果が得られないことや、分散投資効果が低めである・構成銘柄が金融セクターに偏っているといったデメリットも挙げられます。

PFFDに投資をするかどうかを考えている場合は、以上の点に注意した方が良いでしょう。

PFFDに投資をする際に注意するべきポイント

最後に、PFFDに投資をする際に注意するべき点を解説します。

リスク分散を心がける

先述している通り、PFFDの構成銘柄数は特に高いわけではなく、また構成銘柄に金融セクターへの偏りが見られます。

そのため、PFFDに投資をする際は分散投資を心がけることが大切となるでしょう。

具体的に、分散投資効果を上げるためには以下の施策が考えられます。

PFFD以外のETFに投資をする
ETF以外の金融資産に投資をする

為替リスク

為替リスクとは、為替相場の変動によって、外貨建て資産の円換算時の価値が上下するリスクを指します。

為替相場が円安に進行すると、外貨建て資産の円換算時の価値は上昇します。

反対に、為替相場が円高に進行すると、外貨建て資産の円換算時の価値は下落します。

米ドルで通貨で取引されるPFFDに投資をする場合は為替リスクが伴うため、注意が必要です。

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