GLDMの買い時はいつなのか?金に投資をするETFであるGLDMはどのタイミングで買うべきなのか。GLDMのメリットとデメリットも合わせて解説していきます!
GLDMとは
GLDMは、金価格に連動するETFです。
長年、金は資産運用におけるリスクヘッジとしてや、資産を現物で保存する手段として重宝されてきました。
しかし一方で、金の保存場所に困ったり、盗難被害にあうなど、様々なリスクが存在していました。
そんな中で、GLDMのような金ETFに投資をすることで、以上のようなリスクに対処しながら金に投資をするこちができるのです!以下が、GLDMの基本的な情報となります。
正式名称 | SPDR® ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト |
運用会社 | State Street Global Advisors |
連動対象 | 米国の金現物の値動きに連動する |
特徴 | 米国の金に連動する金ETFである |
ここから、GLDMのより詳しい情報について解説していきます。
他の金ETFとの違いは何なのか?
と、GLDMについての具体的な解説に入る前に、実は金に投資をするETFはGLDMだけではないということを知っていますか?
有名な金ETFには、GLDMの他にGLD、IAUなどがあります。特に、GLDとIAUはGLDMと並んで優れた金ETFであると考えられています。
そして、金への投資を成功させるためには、GLDMについての知識を深めていく前にまずはこれらの金ETFの違いを理解する必要があります。
なぜなら、金投資の目的(長期保有をする、短期的に大きなリターンを得る、なるべくリスクを低くするetc…)に応じて、適切な金ETFが変わるからです。
そのため、ここから先に進め前に、まずは以下の記事をご覧になることを強く推奨します!
GLDMの詳しいデータを確認!

さて、それではいよいよGLDMの具体的な解説に入っていきます。
GLDMの価格
2025年4月14日時点で、GLDMの価格は63.63米ドル(日本円にして約9,135円)となっています。
つまり、最低でも上記の金額があればGLDMへの投資を始めることができるということです。
以下でもお話しますが、GLDMに投資をすれば、金現物を実際に取引するよりも格段に少額から投資を始めることができます。
※三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2025年4月15日 午後1時35分 現在)を使用しました。
GLDMの手数料
ETFを運用する際、経費と呼ばれる手数料を支払う必要があります。
そして、ETF価格に対する経費の割合を経費率と呼びます。経費率が低いほど、よりコストが低い状態で投資をすることできることになります。
現時点で、GLDMの経費率は0.10%となっており、ETFとしてはそこそこ低い水準を維持しているといえます。
以下で、2025年4月15日時点での海外ETFの経費率の例を挙げてみました(Bloomberg参照)。
ETF | 経費率 |
GLDM | 0.10% |
QYLD | 0.61% |
PFF | 0.46% |
SPYD | 0.07% |
BND | 0.03% |
JEPI | 0.35% |
HDV | 0.08% |
VTI | 0.03% |
VIG | 0.06% |
QQQ | 0.20% |
ETFを長期的に運用していく上で、経費率はリターンに大きな影響を及ぼす要因となるため、経費率の低さは大きなメリットとなります。
VOOと同水準で経費率が低い他の海外ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!
GLDMに投資をするメリットは?
リアルタイムでの取引ができる
GLDMに投資をするメリットとして、リアルタイムでの取引ができることが挙げられます。
通常の金現物を取引する場合、営業開始時点で決められた相場価格で一日中取引をすることになります。
そのため、金現物の取引価格はリアルタイムでの価格とズレが生じてしまい、正確な価格での取引が難しくなるのです。
一方で、金ETFの取引はリアルタイムでの価格を基に行うため、その日のいつ取引を行うことになったとしてフェアな価格を用いることができます。
その点で、GLDMのような金ETFには金現物よりも優れているといえるのです。
金現物よりも取引がしやすい
GLDMは、金現物よりも格段に取引がしやすいです。
金現物を取引する場合、取引する金を保管したり、万が一の事態を考慮して保険に加入することなどが必要となり、非常に面倒です。
一方で、GLDMの場合はこれらのようなことは一切必要ありません。取引に使う金は運用会社が保管してくれますし、また盗難に遭うリスクもないため保険に加入する必要もありません。
加えて、金ETFは金現物より取引にかかる手数料が低くなっています。
これらのことから、GLDMは金現物よりも格段に取引がしやすい資産であるのです。
少額から金投資ができる
金投資における最も大きな壁の一つに、投資資金があります。
金現物を取引する場合、自分自身で実際に金を購入する必要があるため、かなり大きな資金が必要となります。
ですが、金ETFでは一つの金に大勢の投資家が少額づつ投資をする形となるため、少額から投資を始めることができます。
投資初心者にとっては、金現物よりも金ETFのほうが始めやすいです。
GLDMに投資をするデメリットは?

配当金がない
GLDMに投資をするデメリットとして、配当金が出ないことが挙げられます。
では、GLDMに投資をすることでどのような利益を得ることができるのでしょうか。それは、売却益(キャピタルゲイン)です。
ETFを買ったときの金額よりも高く売れた場合に売却益が発生し、反対にETFを買ったときの金額よりも低い金額で売ってしまうと、売却損が発生(つまり収支がマイナスになる)します。
そのため、配当金のように定期的に投資家のもとに配分される利益を目的とする場合、金ETFへの投資は向かないでしょう。
大きな成長が見込めない
先ほど、金ETFへの投資から得られる利益は売却益のみであると説明しました。
売却益は、ETFを売るときのETFの価格が買ったときの価格よりも上昇することによって生まれるものですが、ここで一つ懸念点があります。
それは、金の価格が大きく成長することが難しいということです。
金はもともと安全資産としての側面が強く、大きな利益を出すというよりはリスク分散を行うために運用されることが多いです。
もちろん、だからといって絶対に金ETFへの投資で大きな利益を得ることができないというわけではありませんが、株式で構成されるETFに比べると利益は小さくなってしまうと考えられるのです。
GLDMの買い時はいつか?
さて、それではGLDMの買い時は一体いつなのでしょうか。
GLDMの買い時として考えられるタイミングを以下にまとめました。
インフレが予想されるとき | ・株式など多くの資産はインフレ時に大きく価格が上昇する→現金の人気が低下し、価値が下がる ・現金の代わりに金ETFに投資をしておくことで、資産価値の低下を防ぐことができる |
政治経済の先行きが不透明なとき | ・経済状況の悪化や、地政学リスク(戦争など)が懸念されるとき→人々は安全な金への投資をする→結果的に金の価値(価格)が上昇する ・事前に金ETFに投資をしておくことで、価格上昇時に利益を得ることができる |
長期保有を考えているとき | ・長期的に少しづつ投資をしていく=その期間の中で価格の上下を経験することは避けられない ・長期投資をするのであれば、時期に関係なく投資を始めてもよい |
ポートフォリオのリバランスを行うとき | ・過度なインフレの進行などによって資産の価格に大きな変動があった→運用資産に金ETFを組み込むことで、リスク分散を行うことができる |
このように、金ETFに投資をする目的に応じてGLDMには様々な買い時があると考えられます。
GLDMで手軽に金に投資をしよう!
いかがでしたでしょうか。
GLDMは、金現物よりもはるかに取引がしやすい上に、投資する上で様々なメリットがあります。
配当金が出ないことや、大きな成長が期待できないといったデメリットは確かに存在しますが、使い方によってはとても有効な資産になることは間違いないでしょう。
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