5000万円あったら投資はいらない?投資の必要性やメリット・デメリットを解説

投資信託

5,000万円あれば投資はいらないのか?投資をする必要性やメリット・デメリットとは?

初心者向けにわかりやすく解説します!

5000万円あれば何年間生活していけるのか?

まずは、5,000万円だけで何年間生活していけるのかについて解説します。

具体的には、5,000万円÷(1か月の生活費)=生活できる年数として、1か月の生活費ごとにシミュレーションを行います。

シミュレーションの結果は以下の通りです。

1か月の生活費生活できる年数
20万円約20年
25万円約16年
30万円約13年
35万円約11年
40万円約10年
45万円約9年
50万円約8年

シミュレーションの結果を見る限りだと、5,000万円だけで生活していくことはかなり厳しいように思えます。

1か月の生活費を20万円に抑えることが出来れば約20年間生活することが出来ますが、かなりの節約が必要となります。

それに加え、20年間の生活費になるとしても、仮に40歳から5,000万円を取り崩していくと大体60歳くらいで資産がゼロになります。

また、特に配偶者や子供がいたり住宅を購入する予定がある場合は、5,000万円だけを生活費に充てていくとさらに早く資産が底をついてしまう可能性があります。

5000万円を投資するメリット

上記した通り、5,000万円だけで生活していくことは難しいと思われます。

ここからさらに、5,000万円を投資に回すメリットを紹介していきます。

インフレ対策ができる

まず1つ目に、インフレ対策が出来ることが挙げられます。

インフレが起こるとどのような影響が出るのかを以下にまとめました。

・物価が上がる
・株価や住宅ローンの金利が上がる
・貨幣価値が下がる

インフレが起こると物価が上がるため、モノを買うためにより多くのお金を使うことになります。

そのため、お金の価値が相対的に下がり、お金の消費量が増えます。

また、外貨(外国の通貨)に比べて円の価値が下がるため、外貨を得るためにはより多くの円を交換する必要があります。

ですが、それに加えてインフレが進むと株価も上昇します

そのため、インフレが進む前に資産を株などに投資しておくことで、インフレが進んだときに資産の価値が上がる(資産が増える)のです。

例として、株価が1,000円のA株式を100株(10万円分)買うとします。

その後、インフレが進みA株式の株価が1,200円まで上がるとしたとき、10万円で買ったA株式100株の価格は12万円に上がります。

つまり、資産が2万円増えたことになります。

このように、株式に投資をしておくことでインフレをうまく活用することが出来るのです。

高いリターンが期待できる

投資に回すお金が多ければ多いほど、それによって得られるリターンも大きくなります。

例えば、2,000万円を投資に回す場合と5,000万円を投資に回す場合でシミュレーションを行うと以下の通りになります。(利回りが5%の場合)

投資に回す金額10年後の総利益額20年後の総利益額
2,000万円約1,200万円約3,300万円
5,000万円約3,300万円約8,200万円

(マネーシミュレーターみらい電卓で計算)

このように、運用資金額に応じてリターンの金額にかなりの差が生まれます。

5,000万円の資産で投資をすることによって、かなり多くのリターンを得ることが出来ます。

生活・老後資金に余裕が生まれる

先ほども説明した通り、5,000万円だけで生活していくことはかなり難しいと思われます。

ですが、そのお金を投資に回すことで資産を増やしていくことが出来ます。

特に、上記した通り5,000万円という大きな金額を投資に回すことでより効率的に資産を増やすことが出来ます。

また、日本人の平均寿命が上がった現代では今後より多くの生活資金が必要になることからも、ますます投資の必要性が感じられます。

5000万円を投資するデメリット

投資をすることには様々なメリットがありますが、同時にデメリットもいくつか存在します。

リスクがある

まずは、やはりリスクです。

どんな投資にも少なからずリスクが伴います。

以下で、具体的な投資のリスクを紹介します。

価格変動リスク

価格変動リスクとは、株などの資産の価格が変動して損失を出してしまうといったリスクです。

例えば、10,000円分の株式を買ったとして、その後株式の株価が8,000円になったとします。

このとき、資産が10,000円ー8,000円=2,000円分減ってしまったことになります。

株式の売買などをする際に、このように株価が下がったタイミングで保有していた株式を売却してしまうと損失を出してしまう恐れがあります。

流動性リスク

流動性リスクとは、資産を売りたいとき簡単に売れない可能性があるというリスクです。

例えば、ある企業の株式を保有していたとして、その企業の業績が落ちてきたとします。

このとき、その企業の「株式を売りたい!」と考えたとしても、他の投資家が「この企業の業績は悪いから、この企業の株式は買わないでおこう」と考えた場合、買い手が見つからず株式を売ることが出来ません。

このように、売りたいときに資産をいつでも売れるわけではないことを流動性リスクといいます。

信用(デフォルト)リスク

信用リスクとは、株式や債券などを発行している国・企業が破綻したりして、債務不履行になってしまうリスクです。

この場合、債務不履行になった国・企業が発行していた株式や債券を保有していた場合、それらを換金することが出来なくなる恐れがあります。

また、実際に債務不履行にならなくても、企業の業績が落ちるなどして信用リスクが高まっていけば、株式や債券の価格は下落していく可能性もあります。

為替リスク

為替リスクとは、異なる通貨を交換するときに発生するリスクです。

異なる通貨(例えば円とドルなど)を交換する際は、為替レートを使用します。

為替レートとは、異なる通貨の交換比率のことで、「1ドル=○○円」などと表されます。

為替では、この為替レートの変動によってリスクが生じます。

例えば、ドル建ての株式(ドルで取引される株式)を売って、得たドルを円に交換する際、為替レートが1ドル=100円のときに交換するときと、1ドル=70円に交換するときでは、交換出来る円の金額が大きく変わります。

そして、タイミングを見誤ってしまえば為替によって損失を出してしまう可能性もあるのです。

金利変動リスク

金利変動リスクとは、金利の変動によって債券の価格が変動するリスクです。

金利とは、元本に対する利息の割合のことで、債券の価格に対する利息の割合を表すときなどに使用されます。

金利が変動が債券の価格に与える影響を以下にまとめました。

・市場金利が上昇する→投資家は金利が高い(今の)債券が欲しくなる→市場金利が低いタイミングで買われた債券は売られて、需要が下がる→以前買われた債券の価格は下落する
・市場金利が下落する→投資家は金利が低い(今の)債券を買わなくなる→市場金利が高いタイミングで買われた債券の需要が上がる→以前買われた債券の価格は上昇する

このように、市場金利の変動に応じて債券の価格が変動する可能性があります。

精神的なストレスがある

上記の通り、投資には少なからずリスクが伴います。

このことから、投資が原因で精神的なストレスを抱えてしまう可能性も否定できません。

投資をするのであれば、不安などの感情も大切な要素となります。

5000万円の投資におすすめの資産

ここから、投資をするにあたっておすすめの資産を紹介していきます。

投資信託

投資信託とは、簡単に言えば多数の投資家からお金を集めて、それを専門の会社(投資信託委託会社など)が投資に回して、得られた収益をそれぞれの投資家に配るという投資の商品です。

形としては、投資家(あなた)は自分が投資したい投資信託の銘柄(種類)を選び、その投資信託で選ばれている株や債券を実際に売買したりするのを専門の会社に任せることになります。

投資信託では自分自身で資産の売買を行う必要がないため、投資の初心者でも始めやすいものとなります。

また、投資信託では様々な銘柄を少額づつ買うため、リスク分散をすることも出来ます。

投資信託と似た金融商品にETF(以下で説明)があります。

これらの詳しい情報はこちらの記事で解説しています。

株式

株式は、企業などが発行する有価証券です。

株式を買って保有することで配当金を受け取ったり、株主優待を受けることが出来ます。

また、株価が上がったタイミングで株式を売ることで利益(=売却益)を生み出すことも可能です。

債券

債券とは、株式と同じように国や企業が発行する有価証券です。

債券の特徴としては、債券には満期額面金額が設定されていることにあります。

満期とは債券を保有する期限であり、保有している債券は満期になると、あらかじめ設定された額面金額で換金されます

そのため、途中で債券を売却しない限り確実に額面金額を受け取ることが出来ます※。

また、債券を保有している間は利息を受け取ることが出来ます。

※債券の発行元が債務不履行になってしまった場合を除きます。

ETF

ETFというのは、上場株式のみを対象とした投資信託のことです。

ETFの特徴としては、通常投資信託を買うときに支払う必要がある購入時手数料や、投資信託を売るときに支払う必要がある信託財産留保額がないことが挙げられます。

他にも、ETFの特徴や通常の投資信託との違いを知りたい方はこちらをご覧ください!

5000万円を投資するときの注意点

次に、5,000万円を投資に回す際の注意点を紹介します。

現金で貯蓄をしておく

5,000万円を保有していたとしても、そのすべてを投資に回すことはあまりおすすめ出来ません。

その理由としては、

・事故や病気などで、将来いきなり大金が必要になる可能性がある
・投資に失敗して大損してしまったときのために、いつでも使えるお金を準備しておく必要がある
など

が挙げられます。

そのため、万が一のときのために資産の一部を現金として貯蓄しておくことがおすすめされます。

最低でも数百万円程度を投資に回さずに現金として貯蓄することが目安となります。

リスク分散をする

リスク分散とは、異なる業種や国の様々な銘柄の資産で少額づつ運用することで、資産全体の値動きを抑えることです。

銘柄や業種ごとにどのタイミングでどのように値動きするのかが異なるため、様々な銘柄で運用することで値動きを分散させて、リスクを逓減することが出来ます。

また、様々な国の銘柄で運用することによって、仮にその内の1つの国の景気が悪化した場合でも、それによるその国の資産価格の下落幅を抑えることが出来ます。

このように、リスク分散をすることで資産運用における価格下落リスクを抑えることが出来ます。

資産5000万円で投資したときのシミュレーション

それでは、5,000万円を投資したときに、どれくらいの利益を得ることが出来るのかをシミュレーションします。

なお、このシミュレーションでは、

・5,000万円全額を投資に回すのではなく、500万円を現金として貯蓄しておき、4,500万円を投資に回すものとする
・以下の条件で投資を続けた場合の、その時点の利益の合計金額を計算する
 利回り:2%、5%、7%
 投資を続ける期間:10年、20年、30年

とします。

シミュレーションの結果は以下の通りです。

10年20年30年
2%約1,400万円約2,100万円約3,600万円
5%約2,800万円約7,400万円約1億5000万円
7%約4,300万円約1億3,000万円約3億円

(マネーシミュレーターみらい電卓で計算)

このように、4,500万円を投資に回すことが出来ればかなり多くの利益を出すことが出来ると想定されます。

ただし、これはあくまで投資が100%うまくいった場合の話であり、実際に投資をする際には以下のことに注意が必要です。

・長期間安定して利益が出せるとは限らない
・高い利回りを狙うほどリスクは高くなる

投資をするのであればリスク対策を

5,000万円だけで生活していくことはなかなか厳しいと思われることから、それを投資に回すことは重要なことであるかもしれません。

しかし一方で、投資にはリスクがあることも無視できない事実です。

そのため、投資をするのであればしっかりリスク対策をした上で、どの程度の利益を狙って投資をするのかを明確にする必要があります。

コメント

  1. Richardlinna より:
タイトルとURLをコピーしました