NVDLとNVDUの違いはなにか?4つの観点から徹底的に解説

nvdl-nvdu 投資信託

NVDLとNVDUの違いとはなにか?価格、コスト、トータルリターン、流動性の4つの観点から両者を徹底的に分析し、わかりやすく解説します!

NVDLとNVDUとは

NVDLNVDUは、どちらもエヌビディア株の価格変動に連動するETFです。両者の基本的な特徴は以下の通りになります。

NVDLNVDU
正式名称グラナイトシェアーズ2倍ロング・エヌビディア株デイリーETFDirexionデイリー・エヌビディア株ブル2倍ETF 
運用会社グラナイトシェアーズ社ディレクション・インベストメンツ社

注目するべきなのは、NVDLとNVDUがブル2倍型のETFであるということです。以下で、ブル型ETFについて詳しく解説します。

ブル型ETFとは

ブル型ETFというのは、対象指数の価格変動に正の倍数をかけた運用成果を目指すETFのことを指します。

例えば、NVDLとNVDUはエヌビディア株のブル2倍のETFです。そのため、仮にエヌビディア株の株価が5%上昇すると、理論上NVDLとNVDUの価格はそれの2倍の10%上昇することになります。

反対に、エヌビディア株の株価が5%下落した場合、NVDLとNVDUの価格はそれの2倍の10%下落するということになるです。

そのため、ブル型ETFは通常のETFと比較して大きなリターンが期待できる一方で、価格下落リスクも大きくなってしまいます。

ちなみに、このことはブル3倍や4倍の場合も同様となります。

NVDLとNVDUの4つの違い

では、ここからNVDLとNVDUの違いを4つの項目別で見ていきたいと思います。

なお、以下で用いる価格/コスト/トータルリターン/出来高のデータはBloomberg(2024年1月8日)を参照しています。

価格

まずは、価格を見てみます。

NVDLNVDU
価格71.54米ドル(日本円で約1万1,336円)100.94米ドル(日本円で約1万5,994円)

現時点では、NVDLよりもNVDUの方が価格が高くなっています。

このことから、例えば一口だけ買ってみるといったような少額投資を行う上では、NVDLの方がより少額で投資をスタートすることができます。

三井住友銀行のリアルタイム為替レート(2025年1月9日 午後9時5分 現在)を使用しました。

コスト

次に、コストです。

ETFを保有する際には、経費とよばれるコストがかかっていまします。ETFの価格に対する経費の割合を経費率といいます。

以下が、両者の経費率を比較したものになります。

NVDLNVDU
経費率1.06%1.04%

現時点では、両者の間で経費率に大きな差はないように感じられます。

ですが、高額な投資になるほど経費率の差がリターンに大きな影響を与えることになるため、決して無視できる要因ではないでしょう。

トータルリターン

次に、トータルリターンです。

トータルリターンとは、分配金などのインカムゲインに売却益といったキャピタルゲインを加えた利益のことで、投資を行うことで得ることのできる総合的な利益を指します。

今回は、両者の1年間のトータルリターンを比較します。

NVDLNVDU
1年間のトータルリターン343.84%289.41%

ご覧の通り、NVDLの1年間のトータルリターンはNVDUのものの約1.18倍となっており、大きな差が出ていることがわかります。

流動性

最後に、流動性を見てみます。

流動性とは、簡単にいえばETFの売買のしやすさのことです。そのETFが売買しやすい場合は、そのETFの「流動性が高い」、反対にそのETFが売買しにくい場合は、そのETFの「流動性が低い」と表現します。

一般的に、出来高(売買された単位)が多いほどそのETFに対する需要と供給が高いことを意味します。そのため、出来高が多いETFの方が流動性が高いと考えることができるのです。

以下で、両者の出来高の違いを比べてみます。

NVDLNVDU
出来高18,547,334932,212

以上の通り、NVDLの方がNVDUよりもはるかに取引数が多いことがわかります。

このことから、流動性においてはNVDLの方がはるかに優れていると考えられます。

NVDLとNVDUのどちらに投資をするべきか?

ここまで、NVDLとNVDUの違いを4つの項目で確認してきました。

それでは、実際に投資をする際にはどちらの方がより良いのでしょうか。

現時点においては、NVDLの方がより優れた運用成果が期待できると考えることができます。その理由をまとめると以下の様になりました。

・NVDLの方が少額投資がしやすい
・NVDLの方がトータルリターンが大きい
・NVDLの方が流動性が圧倒的に高い

どちらもエヌビディア株に連動するETFであり、どちらに投資をするべきかを100%断定することはできないものの、以上の観点からNVDLの方がおすすめされます。

NVDLとNVDUに投資をする際の注意点

最後に、NVDLとNVDUに投資をする際の注意点を紹介しておきます。

ボラリティが高い

NVDLとNVDUが対象としているエヌビディアは、主に半導体を製造・販売するテクノロジー企業です。

テクノロジー業界は、他の業界と比較してボラリティが高い傾向にあります。

ボラリティとは、株式やETFといった金融商品の金融市場における価格変動の大きさの度合いを意味します。ボラリティが高いほど価格が上がりやすく下がりやすくなり、ボラリティが低いほど価格が上がりにくく下がりにくくなります。

加えて、両者はどちらもブル2倍型ETFであるため、通常のETFよりもさらにボラリティが高くなっています。

エヌビディア株に連動するNVDLとNVDUからは大きなリターンが期待できる反面、大きく価格が下落するリスクがあるため、注意が必要です。

為替リスク

為替リスクとは、為替相場の変動によって、外貨建て資産の円換算時の価値が上下するリスクを指します。

為替相場が円安に進行すると、外貨建て資産の円換算時の価値は上昇します。反対に、為替相場が円高に進行すると、外貨建て資産の円換算時の価値は下落します。

NVDLとNVDUはどちらも米ドルで取引されるETFであるため、売買の際には為替をする必要があるため注意が必要になります。

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