当座預金と普通預金は何が違うのか?どっちの方がいいのか?
今回の記事では、当座預金を初心者向けにわかりやすく解説していきます!
当座預金とはなに?
それではまず、当座預金とは何かについて説明していきます。
当座預金とは、企業や個人事業主のための決済用の銀行口座です。
当座預金の使い道としては、お金の支払いなどをする際に、当座預金に預けているお金を小切手・手形として発行し、それを現金の代わりとして支払いをすることです。
小切手・手形をもらった人・会社(お金を受け取る側)は、受け取った小切手・手形を銀行に持っていくと、銀行でその分のお金に換金してもらえます。
当座預金を用いることで、実際に現金を口座から引き出すことなく、小切手・手形で現金の代わりにお金の支払いをすることが出来るのです。
当座預金の普通預金との違いは?
それでは、具体的に当座預金と普通預金の違いについて紹介していきます!
利息が付かない
当座預金と普通預金の大きな違いは、当座預金=決済用(支払い用)、普通預金=決済用+資産運用用、であるということです。
普通預金は、当座預金と同じようにお金を預け入れて、お金を支払うときに現金で(当座預金の場合は小切手・手形で)引き出すとが出来ます。
しかし、普通預金はそれに加えて、預け入れているお金に利息が付きます。
つまり、普通預金にお金を預け入れているだけで利益を出す(=資産運用をする)ことが出来るのです。
そのため、普通預金を使用する目的には、お金を預ける・引き出すことに加えて、利益を出すことも含まれるのです。
一方、当座預金に預け入れているお金に利息は付きません。つまり利益を得ることが出来ません。
当座預金を使用する目的には、お金を預ける・引き出すことしかありません。
この、そもそもの目的という点で、当座預金は普通預金と違うといえます。
小切手・手形でしか払い出せない
当座預金でお金を払い出す場合、小切手・手形でしか引き出すことが出来ません。
反対に、普通預金でお金を引き出す場合、現金で引き出すことができます。
当座預金と普通預金では、預け入れている現金の引き出し方に違いがあるのです。
ATMが使えない
当座預金から小切手・手形で引き出すときにATMを使うことは出来ません。
当座預金から引き出すときには、銀行の窓口に行かなくてはいけません。
一方、普通預金の場合は、銀行の窓口でもATMからでも引き出すことが出来ます。
自動貸付制度がある
当座預金には、自動貸付制度というものがあります。
自動貸付制度とは、当座預金でお金の支払いをするために小切手・手形として引き出す際に、もし預けいるお金が足りなければ、銀行が自動的に足りない分のお金を貸してくれる、という制度です。
このため、当座預金のお金で支払いをするときに、お金が足りなくなることがないのです。
もし急に支払いをしなければならなくなったときに、当座預金に預けているお金が足りなくても、急いで他の所からお金を集める必要はありません。
ただし、自動貸付制度で貸してもらったお金は後でしっかり返済しなければなりません。
当座預金口座を開設するのには審査がある
当座預金口座を開設するときには、金融機関の審査に通る必要があります。
例えば、ある会社が決済用に当座預金を開設しようとしたとします。
このとき、もしこの会社の経営状態が良くなければ、仮に銀行が自動貸付制度でこの会社にお金を貸したとしても、本当にお金を返してくれるのか不安です。
もしその会社が破綻してしまえば、その会社はお金を返してくれません。
銀行などの金融機関は、こうった会社を審査で落とすのです。
当座預金を開設するには、十分な信頼を銀行に示す必要があります。
一方、普通預金口座を開設するのに審査はありません。
預金保護制度で全額が補償される
当座預金と普通預金はどちらも、預金保護制度の対象です。
預金保護制度とは、銀行などの金融機関が破綻したときに、その金融機関に預けていたお金を補償する(預けていたお金は返ってくる)、という制度です。
普通預金で保護される金額は、金融機関ごとに一人1,000万円+利息分の金額だけです。
そのため、もし銀行が破綻してしまい、その銀行の普通預金口座に2,000万円預け入れていたとしても、返ってくるお金はそのうちの1,000万円と利息だけです。
一方、当座預金で保護される金額は、当座預金に預け入れているお金の全額です。
つまり、当座預金口座を開設している銀行などが破綻してしまっても、全額しっかり返ってくるのです。
当座預金のメリット・デメリット
ここから、普通預金との違いで紹介したことを踏まえて、当座預金のメリット・デメリットについて解説していきます!
当座預金のメリット
現金を引き出さなくても良い
まずは、なんといっても現金をそのまま引き出さなくても良いという点でしょう。
当座預金からお金を引き出すときは、現金で引き出すのではなく小切手・手形として引き出します。
そのため、たとえ大金を引き出す必要があったとしても、わざわざ大量の現金を持ち歩く必要はありません。
預金保護制度で全額が補償される
先ほども説明した通り、当座預金に預け入れているお金は預金保護制度で全額が補償されます。
なので、銀行の経営状態を心配する必要はありません。
当座預金のデメリット
ここから、当座預金のデメリットを紹介していきます!
これらの内容は、「当座預金の普通預金との違いは?」で解説したものを簡潔にまとめているだけなので、詳しい説明が見たい方はこの記事の前半部分をご覧ください!
利息が付かない
普通預金とは違って、当座預金に預け入れているお金に利息は付きません。
口座開設に審査がある
当座預金の口座を開設するには、金融機関が行う審査に通る必要があります。
誰でも開設出来るわけではありません。
小切手・手形でしか引き出せない
当座預金からお金を引き出すには、小切手・手形として振り出す必要があります。
現金で直接引き出すことは出来ません。
ATMが使えない
当座預金に預け入れているお金は、ATMから振り出しすることは出来ません。
銀行の窓口まで行く必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、主に当座預金と普通預金の違いについて解説しました。
当座預金には、普通預金にはないメリット・デメリットがあるので、それらを踏まえたうえで企業や個人事業主の方は考えてみて下さい!
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